妊娠3ヶ月のママと赤ちゃんの様子

妊娠3ヶ月

妊娠3ヶ月に入りましたね。妊娠3ヵ月とは、8週目から11週目までのことをいいます。

妊娠期間でいうと妊娠3ヶ月はまだ初期です。
妊娠3ヶ月ごろで一番つらいマイナートラブルといえばやはりつわりではないでしょうか。
3ヶ月ごろのつわりは人によって症状が様々で、よく耳にする「吐きつわり」、空腹になるとムカムカしてくる「食べつわり」、さらにはよだれがダラダラ止まらない「よだれつわり」、眠くて眠くてたまらない「眠りつわり」、息をするのもつらい「においつわり」などがあるようです。
妊活中から葉酸サプリを摂取している人は、つわりがひどくてサプリでさえも口に入れることができない人もいるかもしれません。今は無理をしなくても大丈夫です。つわりが終わってからまた飲み始めれば大丈夫ですよ。

妊娠3ヶ月ではつわりだけではなく、便秘や下痢が原因の腹痛、頭痛、腰痛や出血などのトラブルも悩みの種です。
これらの妊娠3ヶ月ごろのトラブルについても解説していきます。

また妊娠3ヶ月ごろといえば、出産予定日が決まる時期です。
出産予定日は、最後に月経があった初日から数えて280日目(妊娠40週0日)のことをさします。
しかし、生理周期の個人差や排卵日のズレによって、正確な予定日は赤ちゃんの大きさを測って計算し決定されることが多いです。
出産予定日はあくまでも予定日なので、なかなか予定通りに赤ちゃんが産まれてくることはないようです。

妊娠3ヶ月の時期のお腹の赤ちゃんの変化、ママのからだの変化、トラブル解決法など詳しく解説していきます。

 8週目の赤ちゃん

妊娠3ヶ月

妊娠8週目になると、今まで「胎芽」と呼んでいた赤ちゃんを「胎児」と呼ぶようになります。妊婦健診の時、胎児を超音波(エコー)で診た大きさを測るときに、
「身長」ではなく「頭殿長」で測ります。頭殿長とは頭からお尻までの長さです。もう少し大きくなると頭から足までの「身長」を測れるようになります。

では赤ちゃんの見た目はどのように変化しているのでしょうか。
顔の形は毎日刻々と変化し続けており、鼻の穴もできてきました。また耳のもとになる部分もでき始め、耳たぶがあらわれました。顎も両端がくっつき、口らしい形に変化してきました。

赤ちゃんのかわいくてちっちゃな手。これもできてきました。指は木の枝が伸びるように生えてくるのではないのです。腕の先がかたまりになっており、先の部分にだんだんと溝ができ、指の間に水かきのようなものを残したままで、徐々に指の1本1本が独立していきます。妊娠8週目ではまだ溝ができている段階です。

手も足もまだ短いのですが、先っぽまで動脈も静脈も通っているんです。心臓がきちんと働いており、からだの隅々まで酸素と栄養を送り届けています。血流がからだの末端まで届くようになり、さらにどんどん枝や葉を広げていくように血管が伸びていきます。

赤ちゃんの内臓もめまぐるしく形成されていきます。腸に関していうと、まだ腹壁から飛び出しているような形をしています。腸はとても長い臓器ですので、ママとつながっているへその緒のほうに、出べそのようにはみ出しており、ヘルニアになっています。ですが、このヘルニアの状態は時間がたつにつれて、妊娠12週目ごろから自然に赤ちゃんのお腹の中におさまっていきます。

また赤ちゃんの脳や神経の成長もどんどん進んでいます。まだ妊娠8週ごろでは反射的な動きばかりなのですが、手や足がバタバタと動くようになってきました。体の形ができ、さらに神経がつながってきているということです。赤ちゃんの意志で体を動かすのはまだもう少し先になります。

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9週目の赤ちゃん

妊娠3ヶ月

妊娠9週目に入りました。9週目の時の胎児の大きさで出産予定日を確定します。
この頃の胎児の大きさは、頭殿長が約20㎜。9週目ではまだそれぞれの大きさに差がほぼないので、9週目が基準になります。
初診の時に出産予定日の目安を言われることがありますが、排卵日がはっきりとわからない時は、頭殿長が20㎜になった時を妊娠9週目とし出産予定日を修正することになります。

9週目になると、赤ちゃんの手足がだんだん伸びてきて人らしく変化してきます。
そろそろ外性器ができ始めます。受精したときには、すでに染色体によって性別は確定していて、子宮や卵巣、睾丸といった内性器の元の部分はすでに形成され始めています。
ですが、胎児の体はまだ20㎜の大きさしかないので、超音波検査で性別が分かるのはもう少し先になります。

そろそろ赤ちゃんの頭と胴体の境目ができ始めます。
あごのような形が見え始め、首のところにくびれが少しずつでき始め、頭と胴体がはっきりと別に見えるようになります。

9週目になると赤ちゃんは色んな動きをするようになってきます。
手や足、胴体を曲げたり伸ばしたりすることができるようになってきました。体だけでなく、脳もだんだん成長し、刺激に対する反応ができるようになってきたということですね。

10週目の赤ちゃん

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10週目ごろになると、ようやく赤ちゃんが3頭身に変化します。まだ頭がとても大きいです。
今は、目や鼻、口といった感覚器官が形成されている時期です。
物を見たり、聞いたり、匂いを嗅いだり、味わったり、口に入れても安全な食べ物かどうかを判断できるというような器官の元が形成されています。

心臓の働きも日に日に強くなっています。すでに部屋も4つにわかれ、全身に血液を送る役割をしっかりとこなしているんです。心拍ももうはっきりと確認され、10週目ごろになると流産の心配もだいぶ減ってきます。

ちなみに、心音が聞こえるのは妊娠12週目を過ぎてからになります。まだ胎児が小さすぎて心音を聞き取れないのです。

また腎臓も働き始めています。
腎臓の役割は体の老廃物をきれいにすることです。お腹の赤ちゃんの腎臓にはとても大事な役割があります。それは羊水を作り出す役割です。赤ちゃんは羊水に守られており、よほどのことがない限り赤ちゃんには衝撃が伝わることはありません。もしも腎臓の働きが悪く、尿ができないと羊水の量が減るし、逆に羊水の量が多すぎると代謝の異常が考えられます。まだ小さな腎臓ですが、とても大事な役割を果たしているのですね。

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11週目の赤ちゃん

妊娠3ヶ月
妊娠11週目ごろの胎児はまだ頭殿長が4センチメートルぐらいしかありませんが、すでに心臓・腎臓・膵臓・肝臓・胆嚢・肺・甲状腺といった臓器はできつつあります。

内臓が出来上がってきましたが、脳の成長も続いています。
大脳・小脳・脳梁・視床下部など、脳の構造は出産時とほぼ同じ状態にまで成長しています。
まだ直径は1センチメートルほどの脳ですが、これから徐々に複雑に成長していきます。

3ヶ月目のママのからだ

妊娠3ヶ月

妊娠3ヶ月といえば、つわりが一番ピークを迎える時期というイメージがありますが、ほかにも様々な変化があります。

頻尿

妊娠初期は子宮が急激に大きくなり、すぐ隣にある膀胱を圧迫するためすぐトイレに行きたくなります。子宮の大きさは妊娠前には卵ぐらいだったのが、妊娠3ヶ月になると握りこぶし大に変化してきます。まだお腹は出ていないのに、子宮は大きくなってきているので、だんだんとお腹の中が狭くなってきているのがわかりますね。
トイレは我慢せずに行きたくなったらすぐ行きましょう。

便秘

この時期の便秘はつわりで食事の内容が変化することによって起こります。
食事から摂れる水分量が減ったり、ホルモンバランスの変化によって腸の動きが鈍くなり便秘になるようです。。
今は便秘がつらくても、つわりが終わって食事の内容がもとに戻ると便秘も解消されるでしょう。

立ち眩み・貧血

お腹の赤ちゃんにたくさんの栄養や酸素を送るために、血液が集中して子宮に送られています。たくさんの血液を赤ちゃんに送るため、ママの頭への血液の循環が足りなくなってしまい、立ち眩みが起こります。急に立ち上がったりなどはせずに、ゆったりと過ごすようにしましょう。

おりものの量が増える

妊娠することによっておりものにも変化が出ます。妊娠前のおりものとは違い、匂いがきつくなったり、茶色いおりものが出る人もいます。茶褐色や赤茶色のおりものは特に心配はいりませんが、量があまりに多かったり、おりものと一緒に出血している場合は、主治医の先生に相談する必要があります。

肌荒れやシミ

妊娠時期は皮膚もとても敏感になります。ホルモンバランスが変化することにより、肌が荒れたり痒みがひどかったり、シミやそばかすができやすくなります。毎日肌の様子をチェックし、今の肌に合うスキンケアを見つけましょう。

妊娠3ヶ月~辛いつわり

妊娠3ヶ月

妊娠初期のつわりは「こんなにつらいと思わなかった」「つわりっていつなくなるの?」」「なんでつわりが軽くなる薬がないの?」と感じる人も多いでしょう。
いつまで続くかわからない不安と、どのくらい辛いのかわかってもらえないというイライラで、パートナーにつらく当たってしまう人も。
朝起きた時から気持ち悪かったり、食後に気分が悪くなったり、人によってつわりの時期や症状は違いますが、ほとんどの妊婦さんが経験するつわりについて詳しく解説していきたいと思います。

つわりは妊婦さんの50%~80%人に見られる症状です。
妊娠初期から妊娠中期ぐらいまで、吐き気や食欲がなくなったりなどの症状があらわれる人が多いのですが、つわりがある時期や症状は人によって様々です。

妊娠してから、つわりもそうですが体調の変化がつらく「なんで私だけこんな目にあうの、、、」とネガティブになってしまうことは仕方がないことです。しかし妊娠初期の体調の悪さはずっと続くものではありません。いつかは終わるものです。きつい時でもお腹の赤ちゃんはどんどん育っています。お腹の赤ちゃんは「こっちは大丈夫だから、ママも頑張って」と応援してくれているはずです。

ただし、つわりでも注意が必要な場合もあります。
「妊娠悪阻(おそ)」という言葉を聞いたことがありますか?
これは、水を飲んだだけでも嘔吐してしまうような重症な場合は、点滴をして水分補給をしなければなりません。人の体は約60%が水分でできています。脱水症状になると、血管内の血液がうまく流れなくなり、命さえも危うい状態になってしまうのです。ママが脱水症状になってしまうと、お腹の赤ちゃんもとても危険です。
他にも嘔吐がひどく体重が著しく減ってしまったり、めまいが一日に何度も起こったり、排尿の回数や量が減った人は主治医の先生に相談しましょう。入院して栄養状態を管理してもらうことになる場合もあります。

つわりを乗り切ろう

妊娠3ヶ月

仕事をしている人の場合、仕事中はつわりの症状が出ないという人もいます。それはきっと緊張しているからです。妊娠以外のことを考えている方が、かえっていいのかもしれませんね。つわりは気分を変化させることによって症状も変化するものなのです。
いまは、つわりなどの体調の変化を考慮し、妊娠初期に会社に報告する人が多いようです。
職種にもよるようですが、会社への妊娠報告後、退職する道を選ぶ人もいます。やはりお腹の赤ちゃんのことを一番に考え、無理をしないことが一番ですね。

つわりは終わりを待つことしかできないと言われていますが、つわりを軽減させる方法はあります。
まずは「つぼ」です。これは車酔いや船酔いにも効くつぼと言われていますが、つわりを軽くさせるつぼとしても知られています。
・手のひらを上に向けて、手首から指三本下にある「内関」というつぼを押すといいそうです。

また漢方に頼ってみるのもいいかもしれません。
・小半夏加茯苓湯(しょうはんげかぶくりょうとう)胃の調子を整えて吐き気を止め、むくみを改善してくれます。
・半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)つわりで気分が沈んでいる時におすすめ。
・五苓散(ごれいさん)むくみをとってくれます。

つわりがある人は食欲もなく、一日中気持ち悪いし、自分の体調の変化についていけず嫌になるほど辛いと思います。もし少しでも、一口でも口に入れられるものがあるなら少しずつでもつまんでみてください。お腹の赤ちゃんはまだまだ小さいので、摂取できるカロリーが少なくても、ママの体にあるエネルギー源で赤ちゃんを十分育てることができます。ママの栄養は優先的に赤ちゃんに送られていきます。せめて水分だけでもとることができているなら、なんとか乗り切れます!

「私はこんなふうにつわりを乗り切った」、というような先輩ママさんのブログを検索してみるのもいいかもしれません。この時期のからだの変化は人それぞれなので、自分と同じような状況の人を見つけて相談してみるのもおすすめです。

つわりが終わって、主治医の先生の許可が出れば、飛行機に乗って旅行に行くことも可能です。筆者自身、つわりの度に「つわりが終わったらやりたいことリスト」を作って、それを楽しみになんとか辛いつわりを乗り越えましたよ。
また体を動かすことが好きな人は、つわりが終わって軽い運動を始めるのもいいですね。マタニティビクスやマタニティヨガ、マタニティスイミングなどがおすすめです。

妊娠3ヶ月での体重と栄養の管理

妊娠3ヶ月

辛いつわり時期が終わると、次は体重を管理していく時期です。つわり時期に食べられなかった分、つわりから解放されて食べ過ぎてしまう人もいます。
気づいたときには、つわり後に体重が増えすぎて主治医の先生に注意される人も…。
特に「食べつわり」だったひとは、たくさん食べる癖がついてしまい、通常の食事内容に戻さないとこれからどんどん体重が増えてしまいます。
体重が増えると様々なトラブルの原因になってしまいます。
・妊娠高血圧症候群になりやすい
・赤ちゃんが大きくなりすぎて難産になる
・出産時に大量に出血する
・妊娠性の糖尿病
このようなトラブルを起こさない為にも、妊娠中の体重変化は妊娠前+10~12㎏に抑えるように体重を管理していきましょう。

また痩せすぎているのも、赤ちゃんが低体重で産まれてしまったりとトラブルがあるので、ダイエットは妊娠中は絶対にやめましょう。

では体重をうまく管理するにはどのような食事をとるのがいいのでしょうか。
まず考えなければならないことは、体が必要としている栄養素をバランス良く摂取するということです。これは妊娠していなくても人間には大切なことですよね。お腹の赤ちゃんの発育のために大切な栄養素もありますが、そればかり摂取していても栄養バランスは乱れてきます。基本は、主食(ご飯・パン・麺類)、主菜(肉・魚・卵・大豆料理など)、副菜(野菜・イモ類・豆・海藻料理など)、乳製品(牛乳・ヨーグルトなど)、フルーツをバランスよく摂るようにしましょう。厚生労働省が出している「食事バランスガイド」を参考にしてみてください。

その他にも妊娠中に意識して摂取したい栄養素が「葉酸」と「鉄分」です。
葉酸は妊活中から産後まで積極的に摂ることが推奨されていますが、葉酸サプリなどの栄養補助食品をうまく取り入れて、一日に400㎍の葉酸を補うようにしましょう。
鉄分も普段より意識して摂りたい栄養素のひとつです。
妊娠中は鉄分が赤ちゃんの造血に欠かせなく、優先的に赤ちゃんに送られるため、ママは貧血になりやすくなります。
市販の葉酸サプリには鉄分を配合しているものもあるので、ネットや薬局で探してみてください。

妊娠を中断しなければならない時

妊娠3ヶ月

妊娠初期にどうしても妊娠を継続できない理由がある場合(母体保護法が適応される場合)、人工妊娠中絶手術を行います。
妊娠12週未満は、子宮内容除去術として掻把法というかきだす方法か、吸引法が行われます。事前に子宮口を拡張し、静脈麻酔をし。器械的に子宮の内容物を除去します。手術自体は15分程度で終了し、出血もほとんどありません。痛みや出血がひどくなければその日のうちに帰宅することができます。

手術費用は病院によって違いますが、10万円~15万程度が多いでしょう。
事前に病院に確認しておきましょう。

まとめ

妊娠3ヶ月

妊娠3ヶ月、特につわりがピークの時期には、ホルモンバランスの変化が影響して、イライラして気分が落ち込んだり情緒が不安定になることがあります。
さらに胸が張ったり、微熱や頻尿、便秘などのトラブルが重なり、さらに気分の落ち込みが激しくなる人も。
つわり時期は特に食べ物には気を遣う必要はありません。カップラーメンが食べたければ食べましょう。できるだけストレスをためないよう、リラックスして過ごしましょう。
また体を締め付けないようにゆったりとした服装で過ごすのもいいでしょう。
ママがリラックスしていると、お腹の赤ちゃんもリラックスできます。
無理をせず、より良いマタニティライフを過ごしましょう。

これはいわゆる「都市伝説」なのかもしれませんが、つわり時期に食べることができたものが、子供の好きな食べ物だという話を聞いたことがあります。筆者は三人の子を出産しているのですが、上の二人は男の子、三人目は女の子です。つわりは三回とも「食べつわり」だったのですが、上二人の時はとにかくジャンキーな食べ物が食べたくて食べたくて…。カップラーメンにポテトフライやハンバーガー、お肉!お肉!三人目の時は、なぜかずっとサラダ食べたくて、つわり時期にコンビニのサラダをよく食べていました。不思議なことに全くお肉は食べたくありませんでした。そしていま、上二人の男の子はとにかくお肉が大好き。三人目の女の子は野菜大好きでお肉は嫌いです!もちろん医学的根拠はまったくないのですが、筆者はこれは都市伝説ではないのかもと思っているのですが、みなさんはどう思いますか?

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