妊娠 4ヶ月~つわりが少しずつ楽に! 

妊娠 4ヶ月~つわりが少しずつ楽に! 

妊娠 4ヶ月目を迎えました
妊娠してから3ヶ月が経過しましたね。

妊娠初期・中期と呼ばれる妊娠 4ヶ月は12週目から15週目をさします。
人によって違いますが、妊娠初期の辛かったつわりがだんだんと落ち着いて少しずつ楽になり、食欲も出てくる頃かと思います。
つわりや悪阻などで安静にしていた人も4ヶ月に入って少しずつ動けるようになってきたのではないでしょうか。

4ヶ月目に入るとだるかった体も楽になり、つわり中に食べられなかった反動で食欲が旺盛になり、急激に体重が増加してしまう人もいます。
体重を管理するためにも、バランスのいい食事を心がけるようにしましょう。

妊娠 4ヶ月ごろになると胎盤が完成し、流産の確率がぐんと低くなります。ママとお腹の赤ちゃんがへその緒でしっかりと結ばれます。また妊娠 4ヶ月では子宮が幼児の頭の大きさぐらいになり、お腹がふくらんでいるのが外からみてもわかるようになり、妊婦さんらしくなります。

さらに妊娠 4ヶ月になると、子宮が骨盤の下のほうに下がるので、膀胱への圧迫が増え頻尿になることがあります。

妊娠 4ヶ月では、①つわりの症状がが治まったら体重の管理を始めましょう。②お産まで使えるマタニティ用の下着を準備しましょう。③妊娠線予防のケアを始めましょう。

また毎日の生活で①出血はない?②お腹の痛み、張りは続く?③つわりは治まった?④皮膚のトラブルはない?(ホルモンの変化の影響で、肌荒れやかゆみなどの皮膚トラブルが起きることも)⑤排尿の頻度は?などの症状をチェックするようにしましょう。

気になる症状があれば病院に相談しましょう。
妊娠4ヶ月目のママとお腹の赤ちゃんの様子をまとめてみました。

 妊娠4ヶ月のお腹の赤ちゃんの様子

妊娠4ヶ月のお腹の赤ちゃんの様子

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12週目~赤ちゃんの様子

妊娠4ヶ月12週ごろになると、胎児は6cmぐらいの大きさ(crl)になります。重さにするとブドウ3粒ぐらい。これは胎児だけの大きさなので、これに羊水や絨毛組織などを合わせると、だいぶ子宮の中も広くなってきました。
まだお腹はあまり大きくなっていませんが、赤ちゃんは少しずつ増えていく羊水の中で快適に体を動かしています。
妊娠3ヶ月の終わりごろには体の内臓各器官の準備が整っているので、ここから先はどんどん赤ちゃんが大きくなり、器官の細かい部分が整っていきます。
手足の指はだんだん1本ずつ独立してきています。手の動きや顔の動きも発達が進み、この頃から吸い付いたりしゃぶったりという動きができるようになっています。
これは産まれてからすぐに、ママのおっぱいに吸いつかないと生きていけないからです。
お腹の中にいるときから、産まれてからのための訓練を始めているんでしょうね。

胎盤と胎児は太くて丈夫なロープのようなへその緒でつながっています。
へその緒は妊娠初期のころの赤ちゃんの体に対して、非常に太くなります。
赤ちゃんは今後、この胎盤から酸素と栄養をもらい、老廃物や二酸化炭素を胎盤に排出していきます。

12週目ごろから、赤ちゃんの舌にある「味蕾」(みらい)が成長を始めます。ママの羊水の味を感じているのでしょうか。味覚というのは、生きていくためにとても大切な感覚です。体の中に入れていい食べ物かどうかを判断する力が、まだお腹の中にいるときから備わっているのです。

また歯の元になる部分もでき始めます。歯が生えるのは産まれて6ヶ月くらいからですが、歯茎の中ではすでに準備が始まっています。

さらに骨がしっかりとしてきます。そのおかげで体を自由に動かすことができるようになってきました。全身を曲げたり伸ばしたり、足をけってみたり、小さな体を動かし鍛えながら成長を続けているのですね。

13週目~赤ちゃんの様子

妊娠4ヶ月13週目に入ると、ママのつわりの症状もだいぶ落ち着いてきたのではないでしょうか。
お腹の赤ちゃんは手足だけでなく、手足の指もだいぶ動かせるようになってきます。
また親指だけを他の指と区別して使えるようになります。手をグーパーさせていたり、親指を口に入れている姿が、エコー写真にうつることもあるかもしれません。
足の指も曲げたり伸ばしたりができるようになり、お腹の赤ちゃんは「つかむ」ということの第一歩を踏み出しています。
指の間にあった水かきももう消えています。徐々に指には指紋が作られています。

大脳も成長と発達を進めていきます。大脳の深いしわ(中心溝)が13週目ごろからくっきりとしてきます。これは脳の前頭葉と頭頂葉を分ける溝です。前頭葉は情緒や考えることに関わってくる部分で、頭頂葉は温度や痛みなどの感覚に関する部分をつかさどります。

消化器官としての胃腸が働くのはまだまだ先のことですが、だんだんと形が整ってきました。小腸と大腸も将来的におさまる位置に配置されつつあり、小腸のまわりに大腸がぐるっと配置されています。

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 14週目~赤ちゃんの様子

妊娠4ヶ月14週目に入りました。胎児は7cmくらいの大きさになりました。体型も整ってきて、2頭身3頭身だったのが、新生児と同じような腕や足、体の比率に近づいてきます。ただまだ皮下脂肪がないため、赤ちゃんらしいふっくらとした体つきではなく、まだ痩せています。
首がだいぶ長くなって、頭の向きを変えたりできるようになりました。
赤ちゃんはどのように変化しているのでしょうか。

手の指がしっかり育ち、脳からの命令により指しゃぶりをするようになってきました。
ママのお腹がすいていると赤ちゃんが指しゃぶりをしているという研究結果があります。
ママの血中ぶどう糖が減った時に、赤ちゃんが指しゃぶりという形で反応しているようだといわれています。

もう少し成長してくると、赤ちゃんはお腹の中で寝たり起きたりを繰り返すようになるのですが、14週目ごろではまだ寝たり起きたりといったリズムはありません。眼球は瞼の下で常に動いていて、浅い眠りを繰り返しています。睡眠も成長によって変化していきます。

14週目では各器官の成長はいっそう進んでいきます。心臓は1分間に150回ぐらい脈をうち、小さい体で一生懸命血液を各器官に送り込んでいます。

15週目~赤ちゃんの様子

妊娠4ヶ月15週目に入りました。つわりの症状はもう治まりましたか?
妊娠4ヶ月目の終わりごろになると胎盤が完成します。つわりが治まるのは胎盤が完成するからです。
胎盤が完成すると流産の確率が低くなります。
赤ちゃんがママのお腹の中で成長していくためには、①羊水 ②胎盤 ③臍帯が必要になってきます。赤ちゃんは子宮内の卵膜という薄い膜で包まれ、成長していきます。その卵膜の内側は体温より少しあたたかい38度で保たれた羊水で満たされており、ふわふわのベッドのように赤ちゃんを守っています。

赤ちゃんはお腹の中で羊水を飲んで、また尿として排出します。胎盤は赤ちゃんが成長していくために必要な栄養や酸素を運んで、老廃物などを外に出します。

臍帯は胎盤と赤ちゃんを繋ぐ生命線です。栄養や酸素を運ぶ静脈が1本あり、老廃物や二酸化炭素を排出する動脈が2本あり、合計3本の血管が通っていて妊婦さんの体を通して命を繋いでいます。

そして出産が近づくと羊水は少しずつ減っていき、胎盤の機能が衰えて、赤ちゃんが産まれるとその役目を終え体外に排出されます。

15週目になると赤ちゃんの脳みその大きさはピンポン玉ぐらいの大きさになります。大きくなっただけでなく、シワもだんだんと増えて脳の働きが成長しています。大脳を前後に分ける大きな溝の顔の方が感覚野、頭頂部の方が運動野で、つながって密接に連携しています。皮膚から受ける刺激を感じる感覚野から、それに反応して体を動かす運動野が働いて、体を動かせと命令を出す、という連携です。この連携はずっと続き、刺激を受けることでこの反応と動きは発達していくのです。
赤ちゃんの顔も、いろんな表情ができるようになってきました。。顔は脳に近いところにあります。ここから脳につながって様々な情報を送り、脳も顔に命令を送って動かし方を試しているところなのでしょう。感覚器官と脳とのやり取りで、体の色々な部分の筋肉を発達させると同時に脳も育っていくのです。

お腹の赤ちゃんは爪が生え、さらには産毛も生えてきました。この時期から生え始める産毛は、赤ちゃんの薄い皮膚を守るようにして生えていきます。同時にだんだん胎脂(たいし)もついてきます。胎脂とは、皮膚の上にのっている脂肪のことです。皮下脂肪はまだほとんどありませんが、この皮膚の上の脂肪で体を守っています。胎脂が皮膚から落ちないようつなぎとめるために、産毛が生えていると考えられます。

外生殖器が男の子女の子の特徴を備えるようになりましたが、エコー検査の画像で性別がわかるようになるのはもう少し先です。

妊娠 4ヶ月~ママの体

妊娠 4ヶ月~ママの体

では妊娠 4ヶ月のママの様子はどうでしょう。つわりの症状がトーンダウンし安定期が近づいてきました。
少しずつお腹が膨らんできているのでないでしょうか。
仕事をしている人はそろそろ職場に妊娠していることを伝えましょう。
職場でなかなか子供を授からない人がいる場合、伝えにくいかもしれません。しかしいずれはわかってしまうことなので、初めにきちんとみんなに伝えるほうが
あとのことを考えると賢明かもしれませんね。

子宮の大きさはグレープフルーツ大ぐらいになりました。
そろそろ今までの下着からマタニティ用の下着にかえましょう。
今までの下着でもお腹が圧迫されることはありませんが、冷え防止や血行不良を防ぐために履くことをおすすめします。下腹部の血行がよくなると、赤ちゃんも居心地が良くなりますよ。出産後もしばらくは使えるので、ネットや雑誌で調べて購入してみてください。

妊娠線の予防もそろそろ始めましょう。肌が乾燥する季節になると保湿が重要になります。乾燥していると肌の弾力が失われ、肌表皮の奥の真皮層が断裂し、妊娠線ができてしまいます。痒みが起こってしまう人もいるので、毎日保湿を忘れないようにしましょう。
また妊娠中は髪の毛がパサついてしまう人もいます。トリートメントやオイルで髪の毛のケアを試してみてください。
妊娠中は体の変化を感じる時期ですので、いろいろな悩みが出るのは一般的なことです。変化を楽しみつつその時期にあったケアを試してみてください。

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 妊娠 4ヶ月の妊婦検診

妊娠 4ヶ月~ママの体

妊婦健診にもそろそろ慣れてきた頃ではないでしょうか。
妊娠 4ヶ月になると妊婦健診は4週間に一度になります。
尿検査・体重測定・血圧検査・超音波検査・血液検査・浮腫検査・子宮底長測定・腹囲検査が主な検査項目です。

妊娠 4ヶ月の健診からは、経腟法(内診)ではなく、お腹の上から赤ちゃんを見る経腹超音波検査になります。
超音波検査では心拍のほか、赤ちゃんの頭蓋骨の横幅(児頭大横径・BPD)や大腿骨の長さ(FL)を測定し、赤ちゃんの発育具合を見ます。

血液検査は妊娠中に何度か行われます。赤ちゃんとママが元気に妊娠期間を過ごして、無事に出産し、またママがもし病気を持っていたらそれを赤ちゃんに感染させないように準備をするために検査をします。
感染症は妊娠中に治療できるものもあり、出産するときに赤ちゃんに感染させない方法もあります。
通常の血液検査では、感染症(B型肝炎、風疹抗体、梅毒、C型肝炎、トキソプラズマ抗体、HIV、ATL)、血液型、貧血、血糖、不規則抗体などを検査します。

 出生前に行うこともある検査(出生前診断)

出生前診断とは、お腹の赤ちゃんの染色体について調べることです。23対の染色体の形を調べて、その結果によって赤ちゃんの成長をここまで(中絶)、ということにするのか、出産して育てていくのかをパパとママで決めます。
出生前診断に必要な検査は受ける意義や内容、結果が出た後どうするのかなどについて医師から詳しい説明を受けて、パートナーと十分に理解し、二人が望んだ場合に受けることができるもので、すべての人が受けるものではありません。

 食生活で気を付けること

食生活で気を付けること

妊娠中に妊婦さんが一番必要な栄養素は、まずたんぱく質です。赤ちゃんの体もママと同じように、水分の次に多い構成成分はたんぱく質です。その次は脂質です。
お肉や油は体重増加の敵だとばかりに敬遠しがちですが、必要な量をきちんと摂取しないと赤ちゃんの体や脳が成長できません。
上質な赤身肉や、あさりなどの貝類、まぐろなどの赤身の魚をたんぱく源に、食べるといいでしょう。
貧血予防に鉄分を多く摂ろうとレバーを食べようと思っている人もいるかもしれませんが、レバーは体の中の悪いものを分解する部位でもあるので、鉄分は豊富だとしても不要なものをとることになってしまう場合もあります。
上記のように赤身の肉やあさりなどの貝類でも鉄分を摂ることができます。

また脂質は、植物油もいいのですが、油がのった魚類に含まれている脂質のDHA(ドコサヘキサエン酸)は脳の発育にいいとされています。
ただし、妊娠中は消化力が落ちていることが多いので、刺身などの生魚はやめて、加熱して食べるようにしましょう。

妊娠生活を通して出産まで便秘の症状に悩まされる人も多いと思います。
ホルモンバランスの変化により腸の動きが低下したり、子宮が大きくなることで腸が圧迫されたり、運動不足も便秘の原因のひとつです。
便秘の解消法としては、①水分をとる(一日一リットル以上を目標に)②食物繊維をたっぷりとる(ゴボウやさつまいも、寒天などがオススメ)③乳酸菌やオリゴ糖(ヨーグルトなど)
あとはウォーキングなどの軽い運動もおすすめです。いろんな方法を試してみてください。

 妊娠 4ヶ月目に注意しておくこと

食生活で気を付けること

これは妊娠 4ヶ月目に限ったことではなく、妊娠初期から出産まで妊娠生活を通して気を付けたいことです。

すぐに受診するべき症状

すぐにおさまった少しだけの出血や、お腹が軽く張ったり痛んだりというのは緊急性がないので、時間内の受診でかまいません。
張りや出血が頻繁に続いたり、出血を伴う激痛があるときは時間外でも病院に相談するようにしましょう。

妊娠初期はお腹の胎児の臓器が形成される大切な時期です。妊娠がわかったらすぐに服薬をやめましょう。
持病があって薬を服用している場合は、必ず病院に確認をとるようにしましょう。

体重の増加

つわりが治まると気になるのが体重の増加です。つわり中に食べられなかった分、一気に反動がきて体重が増えてしまう人もいます。
ここで太ってしまうと、「妊娠高血圧症候群」や「妊娠糖尿病」を発症しやすくなってしまうので注意しましょう。
急激に体重が増えてしまうと、①胎児の体重が大きくなりすぎたり、羊水過多の原因に。②皮下脂肪が産道のまわりについて出産が難産になることも。③妊娠線ができてしまう。④出産後、体重が戻りにくくなる。などのトラブルが起こる可能性が高くなります。
必要以上に食べ過ぎないようにしましょう。

カフェインの摂りすぎ

妊娠中に多量のカフェインを摂取すると、血管が収縮し酸素と栄養分が滞ったり、鉄分やカルシウムの吸収を阻害されたり、流産や低出生体重児の確率が高くなる可能性があるなど、妊婦さんに様々な影響を及ぼします。カフェインは栄養ドリンクにも含まれているので注意が必要です。

赤ちゃんが頼れるのはママだけ

赤ちゃんが頼れるのはママだけ

お腹の赤ちゃんがちゃんとそだっているか心配で心配で、不安な毎日を過ごしている妊婦さんがいる一方で、「このくらいだったら大丈夫かな」と今までの生活を変えられない人がいることも確かです。
「ビール1杯だけなら飲んでもいいよね?」
「たばこをやめたくてもやめられない」
「料理が苦手で、栄養のバランスなんてよくわからない」などなど。
少しぐらいなら平気だし、ストレスが溜まるよりはいいんじゃない?という人もいるかもしれません。
実際アルコールを摂取していても。喫煙していても、無事に出産し、赤ちゃんには何も問題がなかったこともあります。
でも、そうでもないこともあるのです。

お腹の赤ちゃんは、ママしか頼ることができない、とても無力で小さな存在です。
ママは唯一無二のお腹の赤ちゃんを守ることができる存在です。
赤ちゃんが出産までお腹の中にいる時間は、長い人生の中でほんの少しの時間です。
この短い時間を赤ちゃんの為に誠実に過ごしていくことで、より一層赤ちゃんとの絆が深くなっていくのです。

いよいよ妊娠初期の期間が終わり、妊娠5ヶ月の安定期に入ります。胎動を感じられるようになるまでもうすぐですね。早い人ではもう赤ちゃんの性別もわかるひともいるのではないでしょうか。男の子かな?女の子かな?と性別を想像するのも楽しみですね。性別が判明する時期も人によって違うので、なかなかわからなくても大丈夫です。
赤ちゃんの体の各部位の準備はほぼ整っています。これからもますますお腹の中で大きく成長し、機能が万全になるまで子宮のなかで育っていきます。安定期に入ると、器官の形成に大きな影響を受けることが少なくなり、大きな奇形の心配はなくなります。

里帰り出産を予定している人は、早めに病院の先生に告げ、妊娠20週までには分娩予約ができるように出産する場所を決めましょう。

つわりが落ち着いてくると気分も晴れ、だんだんと妊婦生活にも慣れ、ついつい無理をして行動しがちです。
しかし妊娠 4ヶ月ではまだ妊娠初期。流産の確率は低いのですが、まだ様々な理由で流産になることもあるのです。また流産の一歩手前の状態の切迫流産にも注意してください。
安定期と呼ばれる妊娠中期まではあと少し。胎動を感じるまではあと少し。
仕事や運動は無理をせず、出産までくれぐれも気を付けて過ごしましょう。